ラケットの「コード」について プロストックラケットの(Prostock)真偽について考える②
そもそもプロストックラケット(Prostock Racket)とは
私が調べた範囲では「定義はあいまい」。
オークション等に出回っているものからその素性を推定すると、以下のように分類できるでしょうか。
①「プロが?使用する前提で生産され、カスタマイズされたもの/カスタマイズ前のもの」
→これが本来的な「プロストック」?
②「プロがテスト用に使用したもの」→①に含まれる
③「市販品と形状やスペックが一緒だがプロ選手が使ったもの」
→あるプロからいただいたラケットが、市販ラケットとスペックがほぼ一緒だったことがあります。あまり多くないケースかもしれませんが。
④「市販ラケットとはスペックや形状、カラーリングが異なるもの」
→開発途中のテスト品(プロ向けか市販向けかは関係なく)
→何かの記念に作られたラケット
⑤市販ラケットを一般のプレーヤーがセルフカスタマイズ/ショップでカスタマイズしたもの
→ここらへんもプロストックとして売られているものが多い気もします。
③、④、⑤あたりをプロストックと表現しているケースがオークションなどでも多いのではないでしょうか。
☆他に思い当たる方がいらっしゃれば是非コメントください。
ここで、真に①、②に該当するかどうかを判断する材料としてはラケットに付けられた「コード」(俗に「プロストックコード」と呼ばれるもの?)を確認する、という方法があります。
Headやプリンスではラケットにコードが記載されていることが多いです。
Wilson、Babolatはこのコードが付与されていないため、他の条件(ペイント、プリント、形状等)で判断することになるかと思います。
次回から、この「コード」の整理や集約をしていきます
プロストックラケットの(Prostock)真偽について考える①
プロストックラケット(Prostock Racket)
皆様、オンラインショップで店頭でテニスラケットを買う時、例えばhead Speed Proであれば(ジョコビッチモデル)というような記載を目にした記憶はありませんか?
ラケットにくっついている紙に選手の顔写真が載っていることもあります。
PureStrikeはティエム使用モデルということになっています。
しかし、選手の多く?は、その店頭に吊り下げて販売されている「〇〇使用モデル」というラケットは使っていません。全く別のラケットを最新のラケットと「同じ塗装をして」同じような色を塗ったラケットを使っているのです。これを「Paint Job(ペイントジョブ)=PJ」と呼びます。
と、ここまでが前段です。プロストックラケットについての情報としてここまでは間違いないと考えています。
実際にアンディ・マレーは「ジュニアのころからずっと同じラケットを使っている」とインタビューでも語ったことがあるそうです。公式にはHeadの「Radical」シリーズを使用していることになっています。
|
ところがこのシリーズ、ある時期からフレームの形状が「ラウンド形状(丸みがかっている)」のはずなのですが、彼のプレーする写真を見ると、ラケットは完全に「ボックス形状(角が立った四角ばった形)」にしか見えません!(是非検索してみてください)
彼が使用しているラケットは巷では「PT57a」と呼ばれます。これは昔のHeadのラケット「Pro Tour 630」の金型(モールド)でずっと作り続けているそうです。
別の例を挙げます。
ラファエル・ナダルは公式にはBabolat「Pure Aero(ピュアアエロ)」を使用していることになっています。
|
しかし彼が使っているのはピュアアエロの前モデル「Aero Pro Drive(アエロプロドライブ)」の初期モデルを使い続けているということです。これも有名な話しで、今彼の使っているラケットはピュアアエロのPJですが、パーツを見れば違うことが良くわかります。(これも是非検索してみてください)
ここまでの話を聞いて、皆様はどう思いましたでしょうか?
私はこのプロストックの話を聞いてから「ひょっとしてプロが使っているラケットを自分が使えば、少しはプレーのレベルが上がるのではないか(ひょっとしたら劇的に変わるかも!?)」と考えましたw
そしてついにプロストックラケットを購入するに至ったのです・・・。
次回へ続きます・・・w
[http://]
禁断の世界か・・・ プロストック(Prostock)ラケット
皆様は「プロストックラケット(Prostock Racket)」という言葉を聞いたことがありますでしょうか。
「プロが実際に使う(予定だった、使った)テニスラケット」やそれっぽいwラケットに分類されるものの総称です。
以前から少し気になっていたのですが・・・自粛期間にテニスができない反動か、ついに手を出してしまいました。。。プロストックの中では有名なあのラケットをはじめとして数本。。。その後、色々と調べているうちに情報がまとまりつつあるので順次公開していければと思っています。
プロストックラケットについての情報や考察と、その実使用インプレなどを上げていきます。ソフトテニス(軟式テニス)経験者でもそうでなくともお楽しみいただける記事になれば幸いです。
普段空洞であるグリップ部分の中に詰め物があったりします。
<フォアハンドストロークのグリップ ~ ウエスタングリップのままがオススメ> ソフトテニス(軟式テニス)経験者がテニス(硬式テニス)を始める際のポイントを考える
とても久しぶりの更新です・・・。
今回の話題は、ソフトテニス(軟式テニス)経験者がテニス(硬式テニス)を始めたときに悩むであろう「グリップ(ラケットの握り方)」についてです。
まずは、フォアハンドストロークについて考えてみます。
結論「ウエスタングリップのままで行きましょう」
利点①「慣れていてボールを正確に捉えやすい」
まず感覚的な部分。ソフトテニス(軟式テニス)の時とグリップを変えないで済む=そのままの感覚でスイングしてボールをヒットできる。今までの経験を最大限に活かせます。
利点②「ボールを潰せる。強いボールが打てる。トップスピンかかる」
ソフトテニス(軟式テニス)のストローク(が得意な方ならなおさら)、しっかりとボールを捉えて、押し出すようなスイングで「ドライブ」回転のボールを打っているはずです。これはそのまま武器になります。テニス(硬式テニス)から始めた人ははフラット/スライス系のストロークになっている人も多く、ソフトテニス(軟式テニス)経験者のトップスピンのかかったストロークは脅威だ、とある方はおっしゃられていました。
私は、テニス(硬式テニス)を始めたころ、錦織圭選手のフォアハンドは「セミウエスタン(ウエスタンとイースタンの間)」だと聞きましたので、安心した記憶があります。
フェデラー選手に憧れてグリップを薄くして練習したこともありましたが、感覚と面の角度があっていない感じで、安心してボールを打つことができませんでした。感覚に不安を持ってプレーするのは、特に試合/大会ではマイナスにしかなりません。
よって、「経験を活かして、慣れ親しんだ感覚で振る、打つ」。そしてその中で道具や回転のかけ具合でボールをコートにおさめていく、が私のおすすめになります!
ストロークは自信を持って振りきることが何より大事!
そのスタイルでおすすめのラケットは過去記事をご参考に!
あと大事なのは、ガット(ストリングス)です!
この話はまた別の機会に・・・
ラケットインプレ Prince Tour 95(2018モデル)
なかなか記事が更新できません。。
今回はラケットインプレを。
Prince Tour 95(2018モデル)
以前インプレした、「Tour Pro 95 XR」の後継モデルです。
ようやく使用する機会に恵まれました。
https://softtenniskeikenshanotennis.hatenablog.com/entry/2019/01/13/093303
<メーカーホームページより>
競技者向けモデルTOUR 95に待望のTeXtreme × Twaronを搭載。ボックス系のフレームが厚い当りのハードヒットを可能にしてパワーのあるスピードボールを生みだします。
以前「Beast 98 O3」でもご紹介した、TeXtreme × Twaronという新しい素材の組み合わせです。
https://softtenniskeikenshanotennis.hatenablog.com/entry/2019/03/31/183237
(商品説明)
ヘッドサイズ:95平方インチ
平均ウエイト(フレーム):310g
バランスポイント(フレーム):310mm
全長:27インチ
平均スウィングウエイト:288
フレーム厚:22-22-20mm
カラー:ブラック/ グリーン
素材:カーボン+テキストリーム +トワロン
ストリングパターン:16×19
推奨テンション:43-48-53lbs
まあ、見事なほどにスペックが変わっておりません。
太字の「+トワロン」の部分のみです。潔い。さて実際に使ってみたところ・・・。
前作と結構違う印象で、私には合いませんでした・・・
(インプレッション)
・面が小さいので振り抜きが良い
・パワーアシストがそれなりにあり、このスペックの印象より飛ぶ
・ストリングスパターン16×19+振り抜きの良さで、スピンはかけようとした分かかる
ここらへんまでは一緒です。
・薄ラケ/ボックスフレームの割には球離れが良い。
が、より「掴んで」から「飛ばす」ような感触が強まった。
・前モデルより全体的に柔らかい感覚が増した。
・コントロール性はかなり高い、が感覚的に合うかどうか
※基本一緒です。スペック的にも変わりませんし。ただし球持ち、球離れの感覚が違う印象で、 私は同じ感覚では使えませんでした。
[振れる方向け]
薄ラケ/ボックスフレームで面サイズ95平方インチとハードスペックに分類されます。自分からラケットを振っていくタイプの方向けですが、オールラウンドに使えると思います。
※ここも基本一緒です。
[球速出る/柔らかい]
このあたりが、変わったところでしょうか。
海外サイトによると、前モデルのStiffness(RAと同じ意味)は60。本モデルは64。
数値的にはシャフトは硬くなったのに、印象的には柔らかいように思える??
実感の、より「掴んで」「飛ばす」感覚が強いが、初速も出る、というのは素材のコンセプト通りに思えます。打った球の重さや伸びは前のモデルよりもあるように思えます。
前モデルが少し「乾いた」打感で、本モデルは「もちっと」した、と言ったらいいでしょうか・・・。
※よりソフトテニス経験者向けになったかもしれません。
[スピンは思い通りに]
スピンは良くかかります。技術があればスピン量を調節することも容易でしょう。フラット系にスイングすれば、球離れの良さを活かし球速も出せます。
※ここらへんは変わらないでしょうか。
[コントロールは点]
前モデルは繊細な反応が特徴でした。「点で狙う」イメージ。
本モデルはその球持ち感から、少し「線で狙う」印象側に寄った気がします。しっかり振り抜くことが重要であることは変わらないと思います。
[プレーイメージ]
深い、伸びるボールで相手を追い詰め、前に出てフィニッシュ。というようなスタイルが理想でしょうか。ストリングスの選択でいろいろな味付けができると思います。
・振りやすさとスピン性能
・より柔らかく感じる打感
面のサイズは小さいほど振りやすいです。95平方インチのモデルは少なくなってきているので、とても貴重なラケット。
スピンもかけやすいので、上手くトップスピンをかけられれば、ソフトテニス経験者がやりがちな「フェンス直撃2ベースヒット」にもなりにくい。(そこそこ飛ばすのでフラットにぶったたくと壁まで行きますが・・・)
シビアなスペックではあるので、振れる前提です。ソフトテニスでもストローク中心、ストロークには自信がある、という男女。是非。ボレーはそれなりに大変ですが。
<まとめ>
私が入手した一本は私に合いませんでしたが・・・。これがぴったりくるソフトテニス経験者はきっといるはず!
取扱店が多くはないのですが、なんとか試打して確認して欲しい。
前モデル愛用者は特に・・・。
オークションや中古では、あまり出回らない印象。
新品なら
中古はタイミングが合えば!中古ラケットワールドさんは、私いつもチェックしてます。
<両手バックハンドか片手バックハンドか> ソフトテニス(軟式テニス)経験者がテニス(硬式テニス)を始める際のポイントを考える
ソフトテニス(軟式テニス)経験者がテニス(硬式テニス)を始めたとき、まず悩むであろうこの話題。
グリップの握りについては別の機会に話題にするとして、今回は両手・片手バックハンドのどちらがソフトテニス(軟式テニス)経験者に適しているかを考えてみます。
ここからはあくまで私見ですが、、、
まずは、両手バックハンドに挑戦してみてください。
おすすめする理由は、次の2つです。
①ソフトテニスのバックハンドとはラケットの使う面が逆
②ソフトテニスのバックハンドとは腕の使い方が全く違う
①に関しては別にソフトテニスの打ち方でもルール上問題はないのですが、「テニス(硬式)で重要になる『バックハンドスライス』がほとんど使えない」ことと「やっぱりなんかかっこ悪い」という観点からはやはり避けたい。
となると②が課題になってきます。フォア・バックともに同じ面で打つソフトテニスと、フォア・バックを別の面で打つテニスでは、腕の使い方やグリップも含めて全く違う技術が必要になります。
なので、ソフトテニスの延長でバックバンドを打とうとするのではなく、全く新しい技術として、両手バックハンドを練習する方が効率が良いと考えます。
※細かい技術については、分かりやすいサイトがあると思うので探してみてください。
ちなみに私は、初め両手バックハンドに挑戦しました。
面の角度やグリップが全然理解できませんでした・・・。
少し打てるようにはなりましたがどうも窮屈で・・・。
今は「片手バックハンド」です。
ボールとの距離感がこちらの方が馴染みやすかったみたいです。
ただ、何年もやってきた今でも苦手で、シングルスの試合では狙われて困ります。
結論としては、まず「両手バックハンド」から練習してみて、それがどうしても馴染まない場合には「片手バックハンド」にしましょう、ということになります。
あとは、好みです。。。
質問などあればください。。。
ラケットインプレ Prince beast 98 o3
今回紹介するのは、最近テスト使用を開始したこのラケットです。
Prince beast 98 O3
<メーカーホームページより>
TeXtreme x Twaronを搭載し、面圧の出る16×20のストリングパターンとNew Oポート搭載で高速スウィングを可能にした上級者向けハイテクモデル。
(商品説明)
ヘッドサイズ:98平方インチ
平均ウエイト(フレーム):305g
バランスポイント(フレーム):315mm
全長:27インチ
平均スウィングウエイト:285
フレーム厚:25-23-22mm
カラー:ブラック/ イエロー
素材:カーボン+テキストリーム×トワロン
ストリングパターン:16×20
推奨テンション:42-47-52lbs
(インプレッション)
・ものすごく掴んでいる感じがする。でも球離れも良い
・とにかくホールド感があって打感は柔らかい
・それなりに飛ぶ。振り抜いてスピンをかけてコートに収める感じ
・この面サイズの割に振り抜きのもたつきを感じないのはO3の恩恵か
・エリア(面)で狙う印象。ホールドした後に飛ばす位置を操作する余地がある
・スライスのノリがものすごい
[バランスのいいラケットでは?]
Princeでも好みの分かれるO3。
このラケットに関しては、「飛ばなそうな雰囲気があるけど、結構飛ぶ」という印象で、バランスは良いです。きっとトラディショナルグロメットの「beast 98」は、もう少しシビアでピンポイントのコントロールのモデルになるのではないでしょうか(未使用なので予想)。
面サイズ98平方インチですが邪魔くさくなく、振り抜きはしやすい。
16×20だとボールを潰すハードヒッター向けになるかと想像しますが、O3のおかげで非力でも、ラケットを振れる人であれば使えるのではないでしょうか。
[ディフェンス力はある]
短いボールを中途半端にこすり上げようとした時のオーバーは多いです。当てるとそれなりに弾くからでしょう。その分厳しいボールを当てて返すという場面では活躍してくれると思います。
[ボレー、スライス系の安定感]
面に乗る感じがあって、スイートスポットが広いのでボレーが楽です(Tour Pro 95 XR比です)。ものすごくノリが良く、スライスのコントロールも意図を持って行えます。
[コントロールは面]
ボックス系のピンポイントコントロールとは違いますが、弾道の上げ下げもコントロールしやすいので、立体的なプレイスメントができます。
[プレーイメージ]
Phantom 100xr-jなどもそうでしたが、PrinceのO3のモデルは鋭角へのコントロールもしやすい印象です。ボレーのしやすさなどを考えるとシングルスで是非使ってみたいです。ストロークで追い込んで、前に詰めてフィニッシュ、の組み立てがボレー苦手の自分でもできそうな気がします。
・振れる人なら使えそう。
・打感が柔らかい
[振れる女性にどうでしょう]
ある程度振れればこのラケットの恩恵は受けられそうな気がします。特にスライス系のストロークは普段あまり使わないけど、という元ソフトテニス女子には試して欲しいです。
[対象イメージ]
柔らかめのポリで試したら、ポリと思えないくらい柔らかい印象。ハードヒッターは固めのポリでグリグリ行きましょう。
ナイロン系とかを張ると女性にもイケるセッティングになるのではないでしょうか。
他の TeXtreme x Twaron ではbeast100、Tour100 290gなどを打ちましたが、自分には一番これがしっくりきました。
気になった方は、できれば一度試打した上で、購入を検討してみてください。