ラケットインプレ　Wilson Ultra Tour 97　ウィルソンウルトラツアー97 - ソフトテニス（軟式テニス）経験者のための　　　　　　テニス（硬式）情報

今回はWilsonの「Ultra Tour 97」のインプレッションです。

最近、プロストックラケットについて研究している関係でこのラケットにも手を伸ばしてみました。

Ultra Tour 97はガエル・モンフィス選手の要望でウルトラシリーズにラインナップされたと言われています。

彼が今使用していると言われているのが「H19」というモールド（モデル）で、このUltra Tour 97はそのH19と同じモールド（金型）で作られた、と言われています。

かなりのハードスペックの印象もあり、ネット限定で販売されていたことも相まって謎のラケット的な位置付けでしたが、その使用感はいかに・・・。

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＜メーカーホームページより＞

ガエル・モンフィス選手、マディソン・キース選手、ボルナ・コリッチ選手等が使用する、ULTRAシリーズ最上位機種。

（商品説明）
重さ（ウエイト）：平均305g
バランス：平均31.5cm
サイズ/レングス：27.00インチ
フェイス面積：97平方インチ
フレーム厚：20/20/20mm
ストリング・パターン：18x20

薄めのボックスフレームで18x20という密なストリングスパターン・・・回転かからなそう、難しそうなイメージです。

他のウルトラシリーズに登載されている機能（クラッシュゾーンなど）も全く搭載されておらず、シリーズ内でも異色の存在です。

（インプレッション）

※今回の使用ストリングスは「ルキシロン SMART 1.30」です

・振り抜きは悪くない。邪魔しないサイズ

・パワーアシストはほぼ無いが、振った分は飛んでくれる

・スピンは意識すればかかる、意識しなければかからないw

・ホールド感もしなり感もあるが、なぜか金属感もある

・明確な「スイートスポット」がある（狭そう）

［振れる方向け］

ストリングスとの組み合わせがあると思いますが、思いの外使いにくさは感じません。

ただ、18x20なので振れないと話にならないと思います。ヘッドサイズ的には気になる大きさではないのでどんどん振る人にいいと思います。ラケット自体の重さはさほどでもないので、しっかり振ってフラットで潰す～フラットドライブで振り抜く必要があると思います。

［飛ばなくは、ない］

ミスショット以外はイメージ通りに飛びます。飛びすぎない安心感があるので、思い切って振っていけるのは良い点だと思います。

［スピンはかからなくは、ない］

18x20の割にスピンはかかります。が、16x19のラケットのようにオートマチックにかかるわけではないので意識はした方がいいです。しっかり当てながら自分の力で回転をかけていく印象。それができれば良質な球が打てます。私は他のラケットよりもスピンサーブが回転をかけやすい印象がありました。ただ擦る系のスピンには向いてないです。あくまで厚めに当てた上で、です。

［打感は振動止めで調整しましょう］

私は普段使っている「キモニーサウンドバスター」を付けて使いましたが、柔らかさを感じると同時に少し金属的な打感を感じる時がありました（スイートスポットを外した時か）。気になる方はもう少し強力な振動止めを選んだらよいでしょう。

［分かりやすいスイートスポット］

他のラケットでは感じたことが無いほど明確にスイートスポットを感じました。打球音から違います。なので自分で自分のストロークの良し悪しを判断できて良いです。このポイントを見つけるとさらに振っていきたくなりました。

［オーバーヘッド系も操作しやすい］

ソフトテニス後衛出身のため、ボレーは苦手なのですが（笑）このラケットは思いの外良かった。変な挙動はしない印象で、ボレーが上手くなった気がしました。

コントロールはピンポイントで狙えるし、打感は柔らかいし、飛びすぎないからしばけるし、しばいたら気持ちいいし、といいことづくめ。「振れる人」という大前提はありますが、余計な味付けが無く、使う人を育ててくれるラケットなのではないでしょうか。ひたすら振り抜くストローカーに是非使っていただきたい。

＜ソフトテニス（軟式テニス）経験者におすすめのポイント＞

・飛びすぎないから安心。距離感は振り方とストリングスで調整しましょう！

・変な癖はつかなそう。ソフトテニスの経験を活かして、あらたな技術を身に付けるには良さそう

・打球感は柔らかいのでストリングスと振動止めで調整すればＯＫ

錦織選手モデルの「Ultra Tour 95（JPも含め）」とはかなりタイプが違います。